ユニバーサルコンサート終演

2024年4月19日 17:52 | 福祉のこと,音楽のこと

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「声が出ても、手を叩いても、走り回っても、踊り出しても、寝てしまっても大丈夫な、誰もが楽しめるコンサートを」「全ての人に垣根のないイベントを」
そんな思いで立ち上げ、準備を進めてきたイベントが形になりました。

静岡県伊豆の国市韮山「時代劇場」全館で構成されたコンテンツは多岐に及び、 大ホールは、
①ダンスショー ②ユニバーサルコンサート一部 ③トークショー ④ユニバーサルコンサート二部
での盛沢山のタイムテーブルでした。

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●総勢40名によるダンスショー。
外に行列ができるほどの来場者様で賑わい、地元三島に拠点をもつダンススクールのショー披露してくださいました。総勢40名ものダンサーによるダンスショー。素晴らしいステージを楽しめました。

●メインコンテンツとして配置したユニバーサルコンサート。
1月後半より、作曲家・ピアニスト・音楽教育家「佐久間あすか」さん、作曲家「山下久幸」さん、パーカッショニスト「LeoSai」さん、保育・音楽教育・リトミックの「尚志天音」さんと私DAKOKUの5名で、プログラムや進行や練習を進めてきました。

特性を持つ方やそのご家族、健常の方々、大人も子供も高齢者様も皆が楽しめる内容にするにはどうしたらよいのか。
遊びや本気をどうブレンドしたらよいのか。
舞台上と観客席のコミュニケーションはどうとっていったらいいのか。
司会や演奏のタイミングに至るまで夜な夜な会議を積み重ね、文字通り「ユニバーサル」なコンサートの新たなカタチを考えてきました。
この5名は「ハルモニック地球楽団」と命名され、結果として、この5名だからこそできる、コンサートのカタチを創出することに成功しました。
何より、忙しさのあまり練習に不備のあった私を、皆の凄まじい対応力と音楽能力でカバーしていただき、そのフレキシブルさには頭が下がります。

当日は予想通り、無我夢中で舞台下で踊って楽しむ方、乗ってくると手拍子をする方、様々な楽しみ方で盛り上がっていただいて、 編曲・オーボエ・鍵盤ハーモニカ・リコーダー担当の「山下久幸」さんは、観客の動きに合わせて舞台上を移動しながら演奏したり、他のメンバーも、 身体の動かし方を会場の乗りに合わせたりしながら演奏を続け、私としても大きな発見と手応えがありました。
演者のパフォーマンスにより観客の心情は観客の表出として表現され、その表出によりまた演者も刺激を受けそれに呼応してゆき、それが連鎖し表現の投げ合いになるという、音楽の一つの在りかたを学んだ気持ちでした。

演者も観客も、あらゆる表現が「自然」であって、そこに結果としてもたらされる「楽しさ」は、ある意味ホンモノであることを感じることができ、皆が幸せな時間や空間を味わうことができました。

このユニバーサルコンサートは、今後あらゆる土地で公演できるよう、企画してゆきたいと考えています。

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●生演奏付きトークショー。
絵本「すずちゃんののうみそ」で、障がいのコトをやさしくわかりやすく語っている、著者の「竹山美奈子」さんが、絵本の朗読と共生社会についてのトークショーをしてくださいました。
BGMとして私の「遠想BGMバージョン」を演奏させていただきました。

●やってみよう工房で、お絵描きやお花を楽しむ子供達。
劇場内にある「アトリエ」では、思い思いの絵を自由に描くことができるお絵描き工房、ミニ生け花が体験できるお花工房が開催されました。
前日に大量のお花を入手し、準備してくれた「NPOエシカファーム」のスタッフ様達には深く感謝申し上げます。
お絵描きやお花を体験する子供達は、こちらが嬉しくなるほどの笑顔。
ご家族や大人の方もたくさんの来場者様が工房を楽しんでくださいました。

●障がい者アート展
同じく劇場内にある「映像ホール」では、NPOエシカファームを利用する方々の絵が飾られ、また、作画する様子も放映。 模造紙に所狭しと羅列された数式「数式画」は圧巻でした。

●みんなの広場に並んだ30店弱の出店
カレー、飲み物等の飲食店から、マッサージやキャンプ用品等、あらゆるお店が並びました。

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企画、準備は本当に色々大変でした。
しかし、次につながる良いイベント・コンサートができたと思います。
まだまだやりたいことは沢山あります。
今後も、福祉と音楽の在りかたを追求してゆくと共に、 単純に音楽の喜びも伝えてゆける活動を、大切な仲間とともに続けてゆこうと思います。

ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました!


DAKOKU